こんなPCのリカバリー方法は…
先日, 後輩がF通のノートPCが起動しなくなるというトラブルに見舞われた. どうやらHDD関係のトラブルでWindowsのシステムファイルが壊れてしまったみたい. こうなった場合, 取ることのできる選択肢は2つ, おとなしく修理に出すか, 自分でばらしてストレージを交換するか. F通のPCは比較的ばらしやすい方なので, 僕としては自分でストレージを交換し, リカバリーディスクでOSを再インストールすることをおすすめした. でも単に2.5インチのHDDに交換するだけでは面白くなく, どうせならSSDにしよう! といってまんまとインテルの120GBのSSDを買わせることに成功してしまった.
さて本題はここから. 通常であれば壊れかけの320GB HDDを抜き, SSDに差し替えてリカバリーディスクを入れ, リカバリーを開始するだけの簡単なお仕事のはずが, 「容量が足りません」という不思議なエラーを吐いて, 先へ進んでくれないという事態に直面… Windows7のシステムデータとプリインストールのプログラムで多く見積もっても50GBはあれば十分足りると思ったのだが, なぜか怒られる… 予めSSDをNTFSでフォーマットしても, 元のHDDと同じような感じにパーティションを切り直しても, 何をやっても容量不足と怒られる. どうやらメーカー側で初期のHDDと同容量以上でないとリカバリーできないように制限をかけているみたい. 勘弁してほしい…
こうなると逃げ道は, 壊れかけのHDDに一度リカバリーして, HDDが本当に死んでしまう前に, HDDのイメージをSSDに書き込むぐらいしか思いつかない. 仕方なしに壊れかけHDDをさしなおしてリカバリーを開始させたところ, 容量不足のエラーを突破し, 次の段階へ進んだ. そして最後に「本当にリカバリーしてもいいですか」と確認を求めてきた.
ここで彼はとんでもなく乱暴な手段にでた. 起動中のPCのHDDを取り外し, SSDにさし替えた… 所詮, 壊れかけのHDDなので, これ以上悪くなることはない, という心理でも働いたのだろうか?とにかくおっかなびっくりな方法をやりおった. 個人的にはセーフティが働き, HDDが外れた瞬間に電源が落ちるかと思いきや, 何のことはない. SSDにさしなおしても何の変化もなく動いている…そしてリカバリー開始ボタンが押せた…
15分後, Windows7が何事もなかったかのように起動した. これにはその場にいた全員 苦笑い… 問題のシステムの容量は30GB程度だった. 容量不足エラー ふざけるな!!
結論. 基本的にはユーザーによるHDD, SSDの換装は想定されておらず, リカバリーはあくまでシステムをリフレッシュする手段としてF通は用意していたと考えられる. ただ, もしそうだとしても, あの容量チェックの存在意義には疑問しか残らない. チェックを突破するには, 最初に初期のHDDと同容量以上のHDDをさし, 実際のリカバリー作業開始直前にでる最終確認時に使いたいHDD・SSDに再度交換するという方法があることがわかった. F通のPCのリカバリーでお困りの方は参考にしてみるのもありかもしれない.
ただしこの方法はリスクが高く, 場合によってはHDDのみならず, PC本体にもダメージを与える可能性があることは忘れないでほしい. 実施はすべて自己責任で. またHDDの交換等を行なってしまうと大体の場合, メーカーの保証の対象外になってしまうと思うので, そのあたりにも注意した上で試してもらいたい.